子どもが高熱を出して寝言を言い出した!熱せん妄の可能性が考えられます【原因と対策まで徹底解説】

子どもが高熱を出して寝かせておいたら「怖い!」「助けて!」「虫がたくさんいる!」とか訳のわからない寝言を言い出した!どうすればいいの?

このような悩みにお答えします.

高熱時に,お子さんが寝言で暴言を吐いたり訳の分からない行動をとりはじめて,不安になったことはありませんか?

このような高熱時に,子どもが寝ている間に異常な行動をとるのは「熱せん妄(ねつせんもう)」と呼ばれる症状の可能性があります.

熱せん妄は1〜10歳までの子どもが特に発症します.そこまで珍しくない症状です

この記事では,そんな熱せん妄についての詳しい症状とその原因,そして対策まで詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください.

1. 子どもが高熱で寝言:熱せん妄の症状って?

熱せん妄の症状

熱せん妄の症状は,子どもが急に起き上がって「助けて!」と暴言のように叫び声を上げたり「ぎゃあああ!」のような奇声のような声をあげることが特徴です.

起き上がらずに,寝言で暴言を吐く場合もあります.

熱せん妄のときは,子どもの脳はパニック状態にあるので,親御さんがいくら子どもに話しかけたとしても症状が治まるケースは少ないです.

親御さんは,そんな子どものパニック状態を落ち着いて対応してあげる必要があります.

ちなみに,子どもの年齢が上がるにつれて熱せん妄の症状の度合いが大きく変わっていきます.

海外では子どもの熱せん妄が重度のとき,夢遊病のように家を飛び出して,車に当たって事故を起こしたり窓から飛び降りてしまった.という悲惨なケースもあります.

きちんと対策を練っておくことが重要です.対策は後半で解説しています.

2. 子どもが高熱で寝言:熱せん妄の原因はなに?

高熱時は一般的に,レム睡眠とノンレム睡眠の質が低下しています

脳内で身体の細菌たちをやっつけるために,必死に脳と身体の温度を上げる作業をしているためです.通常ならば体温が冷えるときに質の良い睡眠をとることができます.

特に,レム睡眠の質が低下すると寝言の量が増えます.

①寝言で暴言は吐いているが,起きないケース

高熱時に寝言で「ぎゃあああ!」「助けて!」と悲鳴や奇声は上げているが,起き上がって異常な行動をとらないケースがあります.

これはただ単に,夢を見た内容に対して寝言を言っているだけです.大人にも見られる症状であり,そこまで深刻な症状ではないので安心して見守るようにしましょう.

MEMO
レム睡眠のときは脳は起きて活動していますが,筋肉は弛緩しており,起き上がって行動することはできません.この場合はそのまま寝かせておけば,数分〜数時間で熱せん妄の症状は治まることが大半です.

②起き上がって異常な行動をとっているケース

「起き上がっている」ということは,寝ているのではなく,実際に目を覚まして無意識に行動をとっています.

特にレム睡眠からノンレム睡眠へと脳が切り替わる際にしばしば起こるケースです.

夢と現実がごちゃごちゃになって子どもの脳はパニックを引き起こしています.

MEMO
起き上がって異常な行動をとりはじめる子どもには注意が必要です.子どもが外から飛び出したり,周りの人に危害を加える可能性が考えられます.家の窓やドアの施錠はきちんとして外へ飛び出ないような対処をしましょう.

3. 子どもが高熱で寝言:熱せん妄の対処法は?

熱せん妄の対処法

①子どもが高熱のときは家族の誰かが傍で見守っておく

先程も説明しましたが,子どもが高熱を出し時は,寝言で暴言を吐いたり,熱せん妄の症状が出てくる可能性があります.

夢なのか現実なのかの区別がうまくつかずに,子どもがパニックを引き起こして外に飛び出してしまう場合もあるので,それを防ぐためにドアと窓の施錠をしっかりとして,子どもの側で見守ってあげる必要があります.

ご自身の睡眠時間の確保を大切なので,子どもの側で寝てあげるだけでも大丈夫です.常に起きておく必要はありません.子どもが大きな寝言で起きたときに対処すればよいでしょう.

よほどの重度な症状が見られなければ,ものの数分で症状は治まります.

②子どもとスキンシップ多めにとって安心感を与えましょう.

高熱時の熱せん妄の症状だけでなく,不安やストレスによって寝言の暴言が増えるケースも多数報告されています.

普段から子どもとのスキンシップを多めにとっておいて,子どもにストレスを溜め込ませないような心配りをしてあげましょう.具体的なスキンシップのとり方は

  • お風呂に一緒に入ってあげる
  • 夕食のときに,学校での話を聴いてあげる
  • 寝る前に絵本を読んであげる
  • 休日は公園や買い物を子どもと一緒にする

些細なことでも結構ですので,子どもとコミュニケーションをとっておくことで熱せん妄や寝言の予防をすることができます.『子どもが寝言で暴言を吐き始めた!そのときの対処法は?』でも具体的な対策を解説しています.

③太ももの付け根、脇の下、首を冷やす

太ももの付け根や脇の下には,大量の毛細血管が集中しています.

そこを重点的に冷やして上げるだけで,身体全体を効率的に冷やすことができます.

身体が発熱した興奮状態では子どもの身体はリラックスして眠ることができないので,太ももの付け根,脇の下,首まわりを冷やしてあげてください.

また,医師から処方されいる薬をお持ちの方は,パニックにならずに冷静になって子どもの薬を飲ませてあげてください.

熱せん妄,寝言が数時間経っても治まらない場合は医療機関へ

基本的に,熱せん妄の症状は数分〜長くても1,2時間で治まります.

それ以上症状が持続したり,家族に暴力を奮ったり,あまりにもうるさい寝言の場合は医療機関へ相談しましょう.ひきつけ(痙攣)を起こしている場合は,脳になんらかの異常をきたしている場合も考えられます.

グーグル検索で「睡眠専門医 〇〇(お住いの県名)」で近くの睡眠専門病院が表示されます.

睡眠外来は24時間受け付けているところと,そうでない病院があります.もし,その時間が空いていないときは日を改めて落ち着いてから病院に行きましょう.

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