- フロー状態に入って生産性を上げたい
- フロー状態に意図的になりたい
- フロー状態に興味がある
本記事では、誰でもフロー状態に意図的に入ることができる方法を詳しくご紹介しています。
フロー状態に入るためには「心理学、神経生物学、薬理学、テクノロジー」の4つ学問からアプローチすることができます。
今回紹介するのは、心理学からフロー状態に入ることできる方法です。理由は、筆者が他3つの学問からのアプローチはあまり現実的ではないと判断したためです。
それではます、簡単に「フロー状態」について説明させていただきます。
もくじ
1. フロー状態ってなに?
フロー状態についてはスティーブジョブス、イーロンマスク、エリックシュミットなど圧倒的な結果を出す人たちが追い求めている脳のエクスタシスを感じている状態のことです。
「ZONE」の著者であるスティーブンコトラー氏によると、フロー状態とは
あなたにも、究極の恍惚状態、エクスタシスを感じたことがあるのではないでしょうか?
身の危険を感じるような体験(スカイダイビングやサーフィン、ジェットコースター)。性を感じる体験(マスターベーション、セックス)。何かに猛烈に没頭している体験(勉強、ゲーム、スポーツ)等。
これらは全て「一点集中」している状態。
他の雑念は一切気にならず、意識が100%その作業に向いている状態のことをフロー状態と言います。
しかし、それらは全て無意識の行動です。意識は100%向いているのですが、それ意外は考えられない、無意識の領域であなたは作業に没頭していることになります。
過去や未来にとらわれずに「たった今、この瞬間」だけを体感できている状態がフロー状態であり、それがあなたの内なる潜在能力を引き出すことができる方法なのです。
ちなみに、フロー状態に入っていると「創造力が200%UP」「学習する力が490%UP」「生産性が500%UP」するという研究が出ています。
2. フロー状態のとき、脳のメカニズム
(この章は少し専門的な内容なので、必要のない方は3章まで飛ばしてもらって構いません。)
フロー状態のときの脳、特に前頭前野と呼ばれる場所が「異常に活発になる」または「機能が減衰する」のどちらかになります。
同時に脳波が、興奮状態のベータ波から、まどろむようなアルファ波へ変化します。
神経科学的にはノルエピネフリンやコルチゾールのようなストレス物質に代わって
- ドーパミン
- エンドルフィン
- アナントミアミド
- セロトニン
- オキシトシン
などの運動能力を高める伝達物質が分泌されるようです。
また古くから知られている、ベータ波からアルファ波に切り替える方法として「瞑想」が挙げられます。
普段から瞑想をしている人と、瞑想をしていない人との学習するスピードを比べてみると、長い年月がかかる学習をたった数か月で終わらせることができるという研究結果も出てきているほどです。
また、他のフロー状態に入る方法については以下で紹介しています。
これ以上は化学的な話が過ぎるので、ここでメカニズムの説明は終わりにしたいと思います。
3. 意図的にフロー状態になる方法
さて、いよいよ意図的にフロー状態になる方法を紹介していきます。
なるべく簡単で、誰でも再現できそうな範囲で集めてみましたので、ぜひあなたの実生活で取り入れてみてくださいね。
①瞑想
古典的ではありますが、瞑想はフロー状態に入るために効果的な方法だと言われています。
簡単にできます。
確かに、チベット仏教徒の僧侶たちは3万4000時間もの瞑想を繰り返して、脳の新たな神経回路を形成していましたが、最近の研究ではたったの4日間瞑想をするだけで、脳にとある効果が得られたとの報告がありました。
2009年のノースカロライナ大学の研究チームによると、わずか4日間の瞑想するだけでも、注意力や記憶力、危険を察知する力、創造力、柔軟な認識力が大幅にアップすることを突き止めました。
なんとかして集中したい!と思ってカフェインやエナジードリンクを摂取するよりも、マインドフルネス瞑想を数日した方が集中力も上がり、画期的なアイデアがひらめく確率が上がるのです。
具体的な瞑想方法は下の4つがあります。
- サマタ瞑想
- ボディスキャン瞑想
- ビパッサナー瞑想
- 慈悲の瞑想
これらの方法について詳しく書いた記事が↓になります。
自分の感情を思いのままに。瞑想初心者の方へ、簡単にできる瞑想方法をご紹介します。瞑想初心者の方は、毎日5分からの瞑想をはじめてみましょう。
わたしは朝起きてすぐに5分間、寝る前に10分のサマタ瞑想を取り入れています。集中力と記憶力が昔と比べて2倍ほど体感的に得られるようになりました。
②エクストリーム・スポーツ
エクストリームスポーツ(extreme sports)とは、サーフィン、スノーボード、スカイダイビングなどの身の危険がある程度感じられるスポーツのことを言います。
2014年ロジャース氏による研究によると
とのことです。
身の危険を感じるほどのスポーツは、「その瞬間」だけを強烈に感じなければなれません。なぜなら少しでも気を許してしまうと、サーフィンであれば波に飲み込まれるからです。
それくらい強烈に「今」だけを集中できる瞬間にだけ、人はフロー状態に達することができるのです。
逆に言うと、強烈に「今」を感じることができる作業であれば、誰でもフロー状態に達することができます。過去も未来を考えらないほどの集中力がある人は、ゾーンに入った経験が多いのではないでしょうか。
この「フロー状態」、エクスタシスを感じる体験回数が多いほど、人間的に爆発的に成長できるという研究結果もあります。
フロー状態を何度も経験したい!という方は、少しハードルは高いですが、山登りやマラソン、サーフィンやボルダリングなどに挑戦してみるのもアリだと思います。
③性行動
セックスやマスターベーションなどの性行動にも、瞑想やエクストリームスポーツから得られるフロー感覚が得られるということが最近の研究で明らかになってきました。
2013年のオランダの研究によると
倒錯的なセックスとは、アブノーマルなセックスのこと指します。
性に関してはタブーとされてきた研究が、最近ではオープンになってきており、セックスに対するさまざまな論文が出てきています。
つまり、性行動がエクスタシスに入る現代のテクニックの1つとして広まってきているということです。
彼氏や彼女、愛する人がそばにいる人は積極的に性行動をすることで、フロー状態に入る経験を積み上げることができます。
④音楽
なんと、音楽を聴くだけでもフロー状態に入れることが分かっています。
神経学者のオリヴァー・サックス氏によると
あなたも音楽を聴きながらトランス状態に入った経験があるのではないでしょうか。
我を忘れてビートのリズムに乗り、身体が勝手に踊り出していた。なんて経験は誰しもあると思いますが、まさにそれはエクスタシス(トランス)を感じている証拠でもあります。
この音楽によるフロー状態は、なにも今に始まったことではありません。
新石器時代にまで遡ると、アルシー・シュル・キュール洞窟の入り口から、ちょうど1km離れた箇所に数々の壁画が描かれていました。
これは音響が最も共鳴する場所に、意図的に描かれていたのです。
古代の人々もフロー状態を感じるために、音楽をつかった方法でエクスタシスに浸っていたと考えると感銘をうけます。
また、アップルとスピーカー製造会社のソニスによる研究によると、1日4時間半の音楽を聴いている家庭では
- 家族との距離が12%縮まった
- 一緒に料理する機会が33%増加
- 誰かを招く機会が85%増加
- ともに笑う機会が15%増加
- 「愛してる」という機会が18%増加
- 愛を交わす機会が37%増加
これだけのメリットが音楽を聴くだけで得られたとのことです。
フロー状態(トランス状態)に入るための音楽は、個人ではなくグループで行った方が効果が得られるとも言われています。
そう考えると、音楽のフェスやイベントに参加して、みんなで同じビートを刻んでフロー状態に入る経験を積み上げるのもアリです。
4. 成功者はみなフロー状態を意図的に感じている
大手上場企業CEO、プロアスリート、プロゲーマー等、成功者や一流プロプレイヤーは意図的にフロー状態に入る練習をしています。
ただ単に練習を積めばよい、というわけではありません。練習や成果にフロー状態をプラスすると、爆発的にパフォーマンスを上げることができるんです。
フロー状態に入った人間は、過去や未来が消え、すべての時間が「今」に変化します。それはその作業に100%集中できている状態のなんです。
ちなみに、私たちがすぐSNSで情報を手に入れようとする理由は、「没頭できる何かがほしいから」なんですね。SNSをチェックするだけでドーパミンが400%上昇することまで分かっています。(集中力が散漫になるのでSNSは控えましょう)
フロー状態への第一歩は今からでもできる瞑想です。
あなたの毎日に5分でもいいから瞑想を取り入れて、フロー状態を意図的に入れる努力をしていきましょう!
自分の感情を思いのままに。瞑想初心者の方へ、簡単にできる瞑想方法をご紹介します。
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