いい成績を取ったら子どもに「お金を上げる」学力は本当に伸びるのか?

子どもの成績が伸び悩んでるから、いい成績を取った子どもに「お金を上げる」っていう報酬システムを導入しようと思ってるんだけど、これって効果あるのかな?

このような悩みにお答えします。

  • お金で成績は上がるのか?
  • お金と子どもの学力の関係ってなに?
  • お金をつかうと逆に教育に悪かったり?

本記事ではいい成績を取ったら子どもに「お金を上げる」学力は本当に伸びるのか?について分かりやすく解説しています。

子どもにお金を上げると喜んで受け取ってくれるのは確かですが、果たしてその報酬システムは学力や成績を向上させてくれるのでしょうか?

そんな疑問を研究や論文のデータをつかって解決しています。今後の子どもの教育の役に立つと思うのでぜひ参考にしてください。

参考文献:著クラウディアハモンド”193の心理研究でわかったお金に支配されない13の真実”著キャロル・S・ドゥエック”MINDSET「やればできる!」の研究”

いい成績にお金を出しても学力は伸びない

いい成績にお金を出しても学力は伸びない

結論から言います。

いい成績に報酬として子どもにお金を払っても学力(成績)は伸びないことが分かっています。

ここから具体的に説明をします。

ハーバード大学の経済学者ローランド・フライヤーが行った3万6000人の子どもを対象にした実験で、ニューヨークとダラスで調査を行いました。

ニューヨークでは4年生(9~10歳)がテストの点数次第で25ドル、中学1年生(12~13歳)がA評価一つにつき50ドルを与えることにしました。

つまり、ニューヨークではいい成績に対してお金を与えたグループになります。

次にダラスでは、成績応じてお金を支払うシステムではなく、指定の課題(この場合は読書)をこなした分量に応じてお金を支払うというシステムにしてみました。

つまり、ダラスでは成績ではなく課題をこなした分量に応じてお金を与えたグループになります。

すると、ダラスの子どもたちはニューヨークの子どもたちの成績と比べて成績が上がったことが判明しました。

なぜダラスの子どもたちは成績が上がったのか?

一言で言うと、ダラスの方が目標が具体的だったから。

ニューヨークの「成績を上げる」という目標は抽象的で、どうすれば成績を上げればいいのか?分からない子どもたちがたくさんいました。だから勉強に対しても積極的になれずに、結果的に成績を上げることができなかったのです。

これに対してダラスは「読書」というページ数に応じてお金を支払うという報酬システムは、やれば誰でもお金がもらえるという単純明快で分かりやすい目標だったのです。

読書をすれば必然的に読解力も上がり、国語の成績が伸びる結果になりました。

お金で成績を上げたいなら具体的な課題を指定するべき

お金で成績を上げたいなら具体的な課題を指定するべき

フライヤーの実験で学ぶべき教訓は

”お金という報酬システム(インセンティブ)で子どもの成績を上げたいなら、具体的な課題を達成することにお金を払い、課題のやり方を明確にする。単に良い成績にお金を出すのは間違い。”

あなたのお子様をお金をつかって成績を上げたいのであれば「ワーク10ページやったら100円のお小遣い」「100ページの読書したら500円」といったように具体的な課題を提示してあげると成績を伸ばすことが可能になります。

逆に成績の結果でお金を出してしまうと、できる子とできない子が出てきてしまい自分の努力ではどうにもならないのでやる気もそこで失われるということになります。

子どもの成績だけではなく、仕事などのビジネスにおいても使えるかも?

できるならお金よりも褒め言葉が大事

 

ここまでお金と学力の話をしてきましたが、実はお金で成績を上げるよりも褒め言葉で成績を上げた方が教育にも良いということも分かっています。

なんだよ!ここまで来てお金よりも褒め言葉かよ!

わたしは事実を伝えたかったので、お金でも成績は伸ばせるよ!ということをみなさんに示したかっただけです。

しかし、お金という報酬にはひとつだけ気をつけなければならないことがあるんです。

お金は内発的動機を奪ってしまう可能性が

お金を子どもに支払うことで成績を上げることは可能ですが、金銭の受け渡しは子どもの内発的動機を奪ってしまう可能性があります。

つまり、楽しみに本を読む気持ちがなくなって金銭の支払いが止まったとたん、二度と本を読もうとしなくなる可能性があります。

目的が本を読む楽しみ⇒お金をもらう楽しみ

に代わってしまったことで、お金をもらわないと本を今後一生読まなくなる危険性があるということです。

これがお金の報酬で気を付けなければならないポイントになります。

お金よりも褒め言葉

ってことはお金よりも褒め言葉いいの?褒め言葉って何を言えばいいの?

褒め言葉だからなんでも言っていい!というわけではありません。褒め方にも気を付けなければならないポイントがあります。

それは、子どもの能力を褒めるのではなく努力の過程を褒めてあげること、頑張ったこと自体を褒めてあげることが大事になります。

具体的に説明すると

能力を褒めるということは「頭がいいね!」「才能があるね!」「賢いね!」などのことを指します。この褒め方は決して子どもに向けて言ってはいけないパターンです。

なぜなら、能力を褒めてしまうと子どもは自分を賢く見せようとして愚かなふるまいに出るようになるからです。

簡単な問題だけを解いたり、テストの点数を偽ったりなど、子どもからチャレンジ精神を奪い、成功への道を閉ざしてしまうことだってあります。

それに対して、能力を褒めるのではなく努力の過程を褒めてあげることが最も大切。

「がんばったね!」「一生懸命勉強してがんばった!」といったような褒め方は子どもの勉強に対してのモチベーションを維持する役割をしてくれます。

”能力をほめると生徒の知能が下がり、努力をほめると生徒の知能が上がるという報告もある”

お金よりも褒め言葉!そして能力じゃなくて努力をほめてあげる!

子どもを教育する勉強をしよう

子どもを教育する勉強をしよう

わたしは親から「頭がいいね!」「賢いね!」とさんざん言わて育ってきました。

本記事で紹介した褒め方に反した褒め方です。もっと努力をほめてくれればもっと優秀な子どもに育った可能性がないとは言いきれません。

個人的な意見ですが、親は子どもの教育方法を勉強しなさすぎだと思っています。

子どもを優秀に育てたいのはどの親がもつ希望であり欲望であるはずです。なぜならそれが収入に直結するからです。

なのになぜ、子どもの育て方を勉強しないのでしょうか?

子どもという身近な投資先に間違った投資法をしたら必ず失敗します。これは親の責任でもあります。ただ単に勉強不足ではないでしょうか?

子どもにとっても親にとって考えてみても、これから教育の仕方を学ぶことが大切なことだと私は思います。

そんな子どもの育て方の一役を担うのが「本」です。

☟にわたしのおすすめ参考本を載せて置くのでよんで勉強してください。


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