シンギュラリティ(技術的特異点)とは?いつ起こる?AIが人類の知能を超える日は近い?【仕事や雇用の変化まで】

シンギュラリティってどういう意味なの?それはいつ起こるの?AIが人類の知能を超えるって本当?

このような悩みにお答えします。

本記事では以下の5つを徹底解説しています。

  • シンギュラリティ(技術的特異点)とはなにか?
  • シンギュラリティはいつ起こるのか?
  • シンギュラリティの何が問題なの?
  • シンギュラリティによって私たちの生活はどのように変化していくのか?
  • シンギュラリティは私たちの仕事や雇用形態にどのような問題を引き起こすのか?

こんな人向けて書いた記事です。

  • 人工知能(AI)に興味がある
  • これからAIを学習していきたい
  • シンギュラリティについて詳しく知りたい
  • 未来を予測して、今できる行動をとりたい

AIを学習したい方、シンギュラリティの概要を学んで未来を予測したい方には必見の内容になっていますので、ぜひご覧ください。

1. シンギュラリティ(技術的特異点)とは?

最初に定義から紹介します。

シンギュラリティとは、AIがより能力のあるAIを自ら生み出せるようになること

もう少し砕いて説明すると、AIが人類の知能を超える時点のことと理解してもらって構いません。

AIの知能が人間の知能より0.1%でも上回ると、AIの知能が時間とともに無限大に発散していくことは容易に予想できます。

またシンギュラリティが技術的特異点と呼ばれるゆえんがここにあります。特異点とは、ある点を境に状況や環境が大きく変化していく点のことを指します。

シンギュラリティ=人工知能(AI)が人間の知能を超えるって怖いですね。AIが私たち人類を滅亡させるかも?なんて不安からニュースや雑誌にピックアップされているんです。

2. シンギュラリティ(技術的特異点)はいつ起こるのか?

↑の図を見て分かる通り、人類全体の知能を超えるシンギュラリティが起こる年は2045年と予想されています。これを2045年問題なんて呼ばれたりもしています。

今現在(2019年)の時点では、真に自己を設計できるAIは作られていません。人間の知能というのは複雑で、それを解明するには膨大な時間とコストを必要とするからです。

ちょっとひとこと
この2045年という数字はあくまでも研究で予想された数字です。AI技術の発展が急速に進めばもちろん2045年よりも前にシンギュラリティが起こる可能性があります。数字は多少前後することを頭に入れておきましょう。

3. シンギュラリティは何が問題なのか?

では、シンギュラリティが起こることの何が問題なのでしょうか?

人工知能(AI)が人類を征服するから?人類がAIによって淘汰されるから?

ここでは、世界的に有名な2人のシンギュラリティに対する意見を紹介します。

・スティーブン・ホーキング(物理学者)

完全な人工知能を開発できたら、それは人類の終焉を意味するかもしれない。人工知能の発明は人類史上最大の出来事だった。だが同時に『最後』の出来事になってしまう可能性もある。

・イーロン・マスク(テスラモーターズやスペースXのCEO)

人工知能にはかなり慎重に取り組む必要がある。結果的に悪魔を呼び出していることになるからだ。ペンタグラムと聖水を手にした少年が悪魔に立ち向かう話をみなさんもご存知だろう。彼は必ず悪魔を支配できると思っているが、結局はできやしないのだ。

お二人とも人工知能(AI)がもたらすシンギュラリティに対して恐怖や不安があるようです。

その裏にはもしかしたらAIが人類を支配してしまうかもしれないと非常に懸念する気持ちがあるのかもしれませんね。

わたくし筆者のシンギュラリティに対する意見を述べさせていただきますと

・本記事の筆者

生活を豊かにするためには人類と人工知能が共存しなければならない。決して人工知能が人間の上に立つ存在になってはならない。なぜならそこには倫理的、道徳的な問題があるからだ。AI開発者は社会とコンセンサスを取りながら、慎重にことを進ませなければならない。

シンギュラリティ大学

このシンギュラリティ問題を研究している著名な実業家レイ・カーツワイル氏は、なんとシンギュラリティ大学という教育プログラムまで作っているのだそうです。

シンギュラリティ大学の教育プログラムとは

AI(人工知能)
遺伝子工学
ナノテクノロジー
  • 人工知能(AI)
  • 遺伝子工学
  • ナノテクノロジー

この3つの分野が手をとり合って生命と融合した人工知能を作り出そうと試みています。

生命と人工知能の融合・・・まさにSFの世界だな。興味深い。

4. シンギュラリティは私たちの生活をどう変えるのか?

シンギュラリティによって私たちの生活がどのように変化していくのか?気になるところですね。

たとえばこんな影響が

  • 仕事がAIに奪われていく
  • 教育投資を受けた人が恩恵に預かれなくなる
  • 生産性向上による富の再配分はどうするのか
  • AIに心を持たせていいのか?(AI倫理的問題)

シンギュラリティによる生活の変化は他人事ではありません。

仕事がAIに奪われていく

下の表はオックスフォード大学の論文で発表された10~20年後にはAIに代替される職業一覧です。

「手続き化しやすい」「マニュアル化しやすい」「仕事内容がルーティンである」「計算化しやすい」「対人関係でなくとも成立する」ような仕事はこれから10~20年、AIに淘汰されていくと考えてもよいでしょう。

あなたの職業は大丈夫でしょうか?今のうちにこういった知識やスキルを身につけて、時代の流れに対応していかなければならないようです。

AIに奪われない仕事もある

逆に10~20年先もなくならない仕事もあります。下の表をみてください。

医師や歯科医、リハビリ専門医、ソーシャルネットワーカー、カウンセラーなどの仕事は当面AIが参入できない分野だと予想されています。

これらの職業をみて分かるように、10~20年先も残り続ける仕事の特徴は

  • 非常に大局的でサンプル数が少ない
  • 難しい判断をともなっている
  • かなりの経験を必要とする
  • 経営判断を必要とする
  • 当事者が人間でないと、信頼を得られない

などが挙げられます。もちろん芸術家や音楽家などのセンスやクリエイティブを必要とする職業も、現在のAI技術では足を踏み入れることはできないでしょう。

人工知能(AI)でなくなる仕事、なくならない仕事についてもっと詳しく知りたい方はぜひ☟の記事をご覧ください。

なくなる仕事となくならない仕事人工知能(AI)でなくなる仕事となくならない仕事を徹底分析【未来に向けてあなたが今できること】

教育投資を受けた人が恩恵を預かれなくなる

たとえば、私が医者の道を志していたとします。

よっしゃ、医学の勉強してお医者さんになってお金持ちになってやるぞ!

そのためには当然、教育投資をして医学の勉強をがんばらないといけませんよね。さらに医学の道はレベルが高いのでかなり努力しなければなりません。

はぁはぁ。この10年間死ぬ気でがんばったぞ!ようやく医者になれる日がくるんだ!!

10年後、ようやく医者になれたと思ったらAIが医者の代わりに仕事をするようになっていた。

嘘でしょ。。。

ざっくり説明するとこんな感じのことが起こりうるかもしれないということです。

せっかく小さいころから教育投資をしてきたのに、シンギュラリティによって人工知能が仕事を奪ってしまったら、教育投資を受けた人が恩恵を預かることができなくなる可能性があるんです。

ちょっとひとこと
医者を例に挙げましたが、お医者さんがAIに代替されることは当面ないと思われます。技術的にもそうですが、人間の体を治療するのは人間という倫理的観点から考えてもAIに代替されることはほぼないでしょう。分かりやすくするための例として紹介しました。

AIにより生産性が向上、富の再配分はどうするのか?

富の再配分??どういうこと??

難しいように聞こえますが、簡単に言うとAIが仕事した分の利益はどうやって国民に配分しますか?ということです。

ここで、このシンギュラリティによる富の再配分の問題に警鐘を鳴らしているスティーブン・ホーキングの言葉を紹介します。

もしロボットが生み出す富を皆で分け合えば、全員が贅沢な暮しをできるようになる。逆に、ロボットの所有者が富の再分配に反対して政治家を動かせば、大半の人が惨めで貧しい生活を送ることになる。今のところ後者の傾向が強い。技術革新で富の不平等は拡大する一方だ

AIの技術革新によって私たちの仕事は楽になる一方で、こうした富の再配分をきちんと整備しなければ裕福層と貧困層の経済格差が広がり続けるという問題が発生してしまうんです。

ちょっとひとこと
シンギュラリティによる富の再配分問題の対策としてベーシックインカムが考えられています。AIが仕事をした分の利益をベーシックインカムとして国民に再配分すればよいのでは?という案です。

ベーシックインカムについて詳しくしりたい方は☟の記事をどうぞご覧ください。

ベーシックインカムAIによって日本はベーシックインカムを導入する可能性がある【根拠と問題まで徹底解説】

AIに心をもたせていいのか?(AI倫理的問題)

AIに心をもたせていいのか?(AI倫理的問題)
AIに心をもたせてしまうと場合によっては人間とAIを区別することができなくなる領域まで足を踏み入れることになりかねません。

そうすると、どうでしょう。人間がAIに対して恋愛感情をもってしまっても不思議ではありません。(ましてやAIロボットの顔は人工的に作りだせるので、美形でもイケメンでも自在に作ることが可能です)

別に恋愛感情をもってしまってもいい気がするけど?

確かに、恋愛感情を持つこと自体は人間の本能なので仕方ないかもしれません。しかし

たとえば、恋愛感情をもってしまったAIになんらかの不備が発覚して、その人工知能プログラムを停止させるように開発側から指示があった場合はどうなるでしょうか?

AIプログラムの停止は人間の「死」に値します。あなたは恋人のAIのプログラム停止を素直に受け入れることができるでしょうか?

ここに人工知能(AI)の倫理的問題があるんです。

まさにSFのような世界感ですが、現実には人工知能学会倫理委員会というものが存在しており、今もなお真剣に議論がなされているんです。

5. まとめ:シンギュラリティを見据えた人生設計を

最後にもう一度シンギュラリティのグラフを載せておきます。

シンギュラリティ(技術的特異点)が起こるのは2045年。

この2045年に到達するまでの間に私たちはAIの進化を見届けることになります。

すでにAIは私たちの身近な生活に溶け込んできています。(ルンバ、ペッパー、AIスピーカー、Siriなど)

私たちの生活が豊かで便利になる一方で、私たちの大切な仕事やお金を奪われる可能性だって十分に考えられます。

日ごろから最先端の情報に触れて、このAI時代を賢く生き抜くにはどうすればいいのか?と考える癖をつけておくことも大事なことではないでしょうか?

AI(人工知能)【完全保存版】人工知能(AI)の歴史をたったの5分で紹介【図解・表・年表】

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